日常



気づいたら雨は止んでいた。

やや沈みかけた太陽が空を明るく染めている。
夜まで続くかと思われた土砂降りは意外にも姿を消し、空気は湿気を孕みながらも穏やかに僕らを出迎えた。
校舎の正門を出た僕たちは、さっさと寮へ戻ろうとしていた足をとめて空を仰ぐ。
「わあ、すごい晴れてる」
つい口にしてしまうほどの快晴。僕は両隣で同じく足を止めた亮と藤原を窺い見た。
「ねぇ、ちょっと散歩してから帰らない?」
さっきまで散々寮に戻った後に何をしようか、なんて話をしていたけれど、こんなときにそれは勿体無い。
「まぁ、それも悪くないか」
「そうだな」
藤原も亮も、小さく笑みを浮かべて僕に同意してくれた。
なんだかうきうきとしてきて、僕はまた歩き出す。一歩遅れて、二人も歩き出した。
「吹雪、待ってよ散歩って言ってもどこに行くんだよ」
「うーん、どこがいい?」
「どこって・・・俺は別にどこでもいいけど」
「亮は?」
「俺も特に希望は・・・」
「じゃあねー、森は?」
「えー、さっきまで雨だったんだからきっとぬかるみが酷いよ」
「うーん、じゃあ砂浜もだめか、なら・・・」
悩みつつも、それでも僕たちは真っ直ぐに歩いていた。
結局いつだって僕たちの答えは考えなくても出ている。声に出さなくても、暗黙の了解の中でもう行き先は決まっていた。
「ま、そうとなれば行き先はひとつか」
「そうだな」
「なんだよ、やっぱそうなるんじゃん」
「まぁいいじゃないか」
「まぁ、ね」
日常の中に埋もれている日常を、僕らは無意識の中で探していたのだろう。
空の向こうにはまだ灰色の雲が残っている、それに気づかないふりをしながらも、行動は矛盾していく。
「あ、明日も雨だって」
「ええ、そうなの?」
「携帯の天気予報でそうなってる」
「なんだー、じゃあ明日こそ亮の部屋でデュエル大会だね」
「だからなんで俺の部屋なんだ・・・」
束の間の晴天に縋るように、僕たちは今をいとおしく感じていた。
明日への不安を考えないように、ただ楽しいことだけを見つめながら。
それでも。
灯台の日はその足元を照らすことはできない。

そんな当然のことに、僕たちは本当は気づいていた。









三天才すきすき。
なんかこう3人が仲良くわいわいしてたらいいな、っていう。
それにしても吹雪曰く「孤高の天才」のわかめの性格が私が書くと大幅に変わってる気がしないでもない。
え、でもやたら写真だいすちな友達欲しい子なんだよね?あれわかめってどんな子?
とりまあれですよ、TF3発売決定イヤッホオオォオウゥウ!!!




















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